サンチョ・パンサの帰郷
そいやー。
遂に…、と言う感ではありますが、来て仕舞った様です。
ロード・トゥ・ドラゴン サービス終了のお知らせ
以下、まとまらない事は承知で書き付けます。
正直言って何をどう言ったら良いのか解らないのが現状です。ただ優等生めいて、お疲れ様でした、だけで終わらせたくはないから筆を執ります。何か感情を綴ります。
告知でいつも通り、よろしくお、してる場合じゃないよ。ある意味逆撫でしてるよ…。
*
これまでのロードトゥドラゴン。
・マルチプレイ(お試し版の侭)の終了。
・人気の旧キャラを強くしたVer2ばかりの追加(新キャラのリリースが無い
・一向に追加されないガチャ被りの救済アクセシステム。
・お知らせひとつ無しに消えてたプロデューサー。
・祝う気のない四周年記念。なお祝わせはした。
・ほぼ平常通りの年末年始。
・過去イベ復刻の繰り返し。
・輪廻から逃れられないほぼ日替わりガチャラインナップ
・アプデ途切れて三ヶ月以上
…………まあフラグは死ぬ程立ててましたからね、いつかはこうなるとは思ってました。
偶々、フォローしてない人のツイートも通知出来るアプリと言うもののテスト稼働で、フォローはしてますがロードラ公式も試しに入れて通知テストし始めた所でした。真っ先に見る通知がこれとか正直悪い冗談でした…。通知アプリそのものは無事仕事しているとテスト出来た訳ですけど。
三ヶ月以上の停滞。
そもそもロードラと言うゲーム自体が、キャラクターとストーリーとを追加する事で八割保っていた様なものです。
他の長く続くソシャゲもそれに概ね同様ですが、ロードラではイベントと言うイベントが殆ど無く、ランキングや特典的なものも無くただ「読ませる」だけで五年目に至っていたその実績と力は間違いなく評価点でしょう。
イベント限定のキャラクターユニットが居ても、そのユニットを所持していないと見れない・出来ないアレコレがある訳ではないのに(助っ人からストーリーは見れるし、全ての能力を使う事も出来る)、それでも売り上げが奮ったのはキャラクターやストーリーに確かな魅力があったからに相違ないのです。
はっきりと言って仕舞えば、マンネリなゲーム性ではありました。
アクティブなゲーム部分そのものの拡張は、DX振り、チャレンジ、アクセ装備、PS・AS・LSの追加、エネミーロジックの追加、ぐらいしか行われず、それでもゲーム性を大きく損なったり改変する様な基本的な要素には全く変化は無かったです。
それでも、「道」を作って進む、キャラクターの各能力を活かして一つのエネミーに立ち向かうパズル性のある戦闘。
それらは難しい操作や手順やプレイヤースキルを要さず、エフェクトやアクションで手軽な爽快感と、キャラクターが動いて喋る満足感を心地よくプレイヤーに与えてくれるものでした。
高難度になるとパズルの解法が狭まり、パネルの運に左右されたりと、苛々した事は一度や二度じゃありません。
ですがそれは一部の難易度やチャレンジのみであって、その高難度を越えないと得られないユニットやアクセやストーリーがあった訳じゃなかった。(ちょっと難しいな、と思った事はあれど、理不尽な難易度を超えないと楽しめないものがある、と言った事は憶えている限りでは無いかと…)
複雑な物語を読み解く上で、キャラクターから物語性をプレイヤーが各々膨らませて行く上では、それらの挫折はストレスにはならない。だからこそロードラは軽く遊ぶ人からがっつり遊ぶ人、創作好きな人にまで幅広く受け入れられたのだと思います。
*
下方修正はしない、と嘗て明言した事からも知れる様に、ロードラには運営する以上一定の曲がらないポリシーの類があったのだと思います。
特に。なるべく複雑な要素を入れない様にする。それは当初から何度も口にされていた事です。
例えばマップ表示をして欲しいとか、チャレンジでのエネミーの退治数を表示して欲しいとか、エネミーの状態異常を表示して欲しいとか、アクセの付け替えを楽にして欲しいとか。各種要望は何度も寄せられていた筈ですが、画面がごちゃごちゃすると初見でとっつきにくいから嫌だと言われた、と言う事でそれらへの一切対応は行いませんでした。
……解ります。確かに初見でぱっと見て、画面下方の移動パネルを押せば良いのだなと直ぐ知れる所が良くて、マップなど表示があれやこれやとあると狭いスマートフォンの画面が煩雑になって、ライトなユーザーの受けが悪くなると。
それは解ります、が、正直様々な要素が増えて来るとこれはただの怠慢だと感じられる様になりました。
チャレンジでエネミー撃破数と言う条件が出たり、エネミーが複雑なロジックで行動をする様になったりして来て思ったのは、「ライトなユーザーはそもそもその辺りの要素をやらんだろ」と言う事。
いえ、逆にライトなユーザーだからこそ、現状がどうなのかと言った要素を知る事が攻略に必要な情報になるでしょう。一瞬だけしか表示されないエネミーロジック表示とか、撃破数をいちいち数えて進むのとか、不親切極まりない。
画面が煩雑になると言うのならオプションでオンオフを出来る様にすれば良い。必要な人だけ見られる情報にすれば良い。
それらシステム改善の努力を怠って、ロジックやバフデバフの要素ばかりを追加するものだから、戦闘やスキルの噛み合わせは複雑化するのに見た目はシンプルな侭と言うちぐはぐな事が度々起こりました。
「こうだったからやらない」それも単なる言い訳だと感じられる程に。ゲーム性とUIまわりとの相性がどんどん悪くなって行ったのも、面倒臭い、と感じる人を増やした一因。
売り上げが下がったと言うのなら、高難度の詰め将棋にかかるユーザーの手間を省かず、マンネリをそう言った方法から解消しようともしなかった事にも原因がある筈です。
飽食すればするだけ、不自由で不便な環境に人は満足出来なくなるものですから。
*
例えば一冊の本を読む上で、ここから先を読むにはこの条件をクリアしなければならないとか、課金でその条件を緩和出来るとか、そう言った障碍があったらその本を読むのを已めて仕舞う人も居るでしょう。
そう言ったものを置かず、プレイヤー全員が平等にそして手軽に、ストーリーイベントやキャラクターの物語や能力を楽しむ事が出来た。それは他のソシャゲでは余り無い(わたしが知らないだけかもですが)ロードラの良点だったと思います。
唯一、公式本やラフデザインワークスでは、「買わないと」楽しめない要素がありましたが、それもたったの一冊の書籍と小冊子三冊分だけです。
分厚くてフルカラーの設定資料集などを買わないと手に入らない、なんて言うアイテムコードや裏設定も無く、手元のスマートフォンだけで概ねが完結出来ていた。
……だから、正直に申し上げて、勿体ない、としか思えない。
ありがとうございました、とか、お疲れ様でした、とか、もっと続けて下さい、とか、色々な言葉もある筈なのに、そう言ったものよりまず真っ先にそう出て来ました。
一年を待たずに消える作品も珍しくないこのソシャゲ業界で、オリジナル作品で有名絵師なし声優なしで四年も保って、どうしてここに来て自ら失速していったのか。
色々追加して売れなくてテコ入れして売れなくてあらゆる手を講じて売れなくて、と言った延命努力の気配もこの一年間程度にはまるで見えなく、どうして碌に何もしない侭で勝手に消えて行く事になって仕舞ったのか。
運営の、後出し他力本願四周年であるイラストパーティでの投稿数だけを見ても、潜在プレイヤーの多さやファンの想いは解り易いぐらいのものだった筈。
それが直接集金に繋がらなくてもそこから集金の手立てを講じれば良い。魅力的なキャラクターとストーリーとを追加して、皆の待ち望んでいるストーリーイベントの追加をすれば良い。UIまわりを改善して誰にでもプレイし易い環境を模索すれば良い。
だと言うのに、全く、それらの動きや努力を感じる事が出来なかったのが残念で堪らない。勿体ないと感じられて仕様がない。
ファンが見放す前に、運営がここまで築き上げたものを自ら手放したのは何故なのでしょうか。
運営出来ない程に人手に困っていたとか、スタッフの方が全員過労状態だったとか、予算が少なかったとか、想像しか出来ないから惜しむ事しか出来ない。
事情は一切解りません。どうしてなんだろう、と想像するより他にはありません。
どうして、ここまで育てた畑を棄てたのでしょうか。正直、素人考えでしかないのは承知の上で言えば、ロードラはまだ十分に売る事の出来たコンテンツだったと思うんです。
どうして、放置で畑の作物が枯れて仕舞う前に、何も手を打たなかったのか。打てなかったのか。
打つ気がなかったのか。
*
崩れたのは何からなのか、と言えば、マルチプレイなのかな、と邪推は出来ます。
予算を掛けてサーバ増強などを行ったものの、マルチプレイが直接集金に繋がらず負債を取り戻せなかったのではないか、と。そんな想像です。
そのマルチプレイも三周年ニコ生で発表された時には、ユーザーの大半がその斜め角度の実装に驚いたものでした。ランキングやレイドやマルチプレイが無いからロードラが好きだ、と言う人も多い中、どうして実入りの何も無い事の想像易いマルチプレイを実装しようと思い至ったのか…。
あの辺りから既にユーザーの要望とは逸れたハンドルを切り始めていたのかも知れません。ユーザーの望みや魅力的な新キャラと、何よりストーリーの進行だった。
謎の種明かしや今後の未来を皆見たかったし、待っていた筈なのに。
*
愛されていて、売れる要素のあったコンテンツに、こう言った小さな積み重ねで少しづつ破綻を呼び込んだ。そしてそれらを改善しようとはせず、場当たり的に高難度やVer2商法で上塗りしていこうとした。(この時点で既にサービス終了を見越していたのかも知れませんが)
キャラが、スキルが増えれば触れるだけ、高難度やチャレンジがゲーム性として増えれば増えるだけ、そのずれが拡がって行く事は直ぐに知れただろうに。
仮に、課金を要してもユーザーが求めていたものは何だったのか。それにもう少しで良いから気付いて欲しかった。
空白にされた17年後でもマルチプレイでも無く、そこにアンサーが欲しかった。
でも、要課金になるストーリーまわりの要素やユーザーの課金を促すランキングと言ったシステムを最後まで実装しなかった事には素直に感謝しています。
それで既存の住み易い、読み易い、ロードラのイメージを崩す事になるぐらいなら、確かにいっそ終わってくれた方が失望も未練も悔しさも残さずには済みます。
……でも、そこはやっぱりジレンマです。どうして「今」までのロードラを続ける事が出来なかったのか。そう思うと、もう少しぐらい貪欲になってくれても良かったのかも知れません。
ガチャにせよそれ以外の集金要素が無かった事にせよ、良心的過ぎたのでしょう。
良心的であって欲しいのに、売れる様に頑張って欲しかったとも思う。
矛盾していますが、この侭ロードラが終わって消えて仕舞う事を考えると、それも選択肢の一つだったのでは無いかと問いたい。
だからこそ、感謝よりも悲しいよりも、惜しい。
嘗て結構な額を課金した事に関しては、ここまで楽しませてくれて、遊ばせてくれて、読ませてくれた事で、損をしたとかそう言った気持ちは全く湧きません。
ただ、最後まで読みたかった。最後まで見たかった。最後まで知りたかった。最後まで追いたかった。
そう言う点では、「最後」を置いてくれるだけ感謝しなければならないのでしょう。
あなたの手に入れたものを無にはしない、ユニット図鑑を置いていってくれるだけ、感謝しなければならないのでしょう。
27日にラストクエストと銘打ったイベントが実装され、ロードラは風呂敷を無理矢理に畳む事になります。その事実は今更何を言った所で変わらない。惜しんでも悲しんでもお布施をしても変わらない事です。
いつかは来る終わりが、少し早く、でも予想通りに来たと言うだけ。
願わくば、その「最後の物語」がプレイヤーに読了の余韻をもたらす誠実なものでありますように。
道は、恐らく各プレイヤーたちの裡にこそ続くものなのだとは思いますが、それだけで棄てきれる、諦めきれる様なものなら、こんなにも長い時間を歩いて来なかったし、こんなにも喪失と落胆とに苛まれる事も無かった。
遂に…、と言う感ではありますが、来て仕舞った様です。
ロード・トゥ・ドラゴン サービス終了のお知らせ
以下、まとまらない事は承知で書き付けます。
正直言って何をどう言ったら良いのか解らないのが現状です。ただ優等生めいて、お疲れ様でした、だけで終わらせたくはないから筆を執ります。何か感情を綴ります。
告知でいつも通り、よろしくお、してる場合じゃないよ。ある意味逆撫でしてるよ…。
*
これまでのロードトゥドラゴン。
・マルチプレイ(お試し版の侭)の終了。
・人気の旧キャラを強くしたVer2ばかりの追加(新キャラのリリースが無い
・一向に追加されないガチャ被りの救済アクセシステム。
・お知らせひとつ無しに消えてたプロデューサー。
・祝う気のない四周年記念。なお祝わせはした。
・ほぼ平常通りの年末年始。
・過去イベ復刻の繰り返し。
・輪廻から逃れられないほぼ日替わりガチャラインナップ
・アプデ途切れて三ヶ月以上
…………まあフラグは死ぬ程立ててましたからね、いつかはこうなるとは思ってました。
偶々、フォローしてない人のツイートも通知出来るアプリと言うもののテスト稼働で、フォローはしてますがロードラ公式も試しに入れて通知テストし始めた所でした。真っ先に見る通知がこれとか正直悪い冗談でした…。通知アプリそのものは無事仕事しているとテスト出来た訳ですけど。
三ヶ月以上の停滞。
そもそもロードラと言うゲーム自体が、キャラクターとストーリーとを追加する事で八割保っていた様なものです。
他の長く続くソシャゲもそれに概ね同様ですが、ロードラではイベントと言うイベントが殆ど無く、ランキングや特典的なものも無くただ「読ませる」だけで五年目に至っていたその実績と力は間違いなく評価点でしょう。
イベント限定のキャラクターユニットが居ても、そのユニットを所持していないと見れない・出来ないアレコレがある訳ではないのに(助っ人からストーリーは見れるし、全ての能力を使う事も出来る)、それでも売り上げが奮ったのはキャラクターやストーリーに確かな魅力があったからに相違ないのです。
はっきりと言って仕舞えば、マンネリなゲーム性ではありました。
アクティブなゲーム部分そのものの拡張は、DX振り、チャレンジ、アクセ装備、PS・AS・LSの追加、エネミーロジックの追加、ぐらいしか行われず、それでもゲーム性を大きく損なったり改変する様な基本的な要素には全く変化は無かったです。
それでも、「道」を作って進む、キャラクターの各能力を活かして一つのエネミーに立ち向かうパズル性のある戦闘。
それらは難しい操作や手順やプレイヤースキルを要さず、エフェクトやアクションで手軽な爽快感と、キャラクターが動いて喋る満足感を心地よくプレイヤーに与えてくれるものでした。
高難度になるとパズルの解法が狭まり、パネルの運に左右されたりと、苛々した事は一度や二度じゃありません。
ですがそれは一部の難易度やチャレンジのみであって、その高難度を越えないと得られないユニットやアクセやストーリーがあった訳じゃなかった。(ちょっと難しいな、と思った事はあれど、理不尽な難易度を超えないと楽しめないものがある、と言った事は憶えている限りでは無いかと…)
複雑な物語を読み解く上で、キャラクターから物語性をプレイヤーが各々膨らませて行く上では、それらの挫折はストレスにはならない。だからこそロードラは軽く遊ぶ人からがっつり遊ぶ人、創作好きな人にまで幅広く受け入れられたのだと思います。
*
下方修正はしない、と嘗て明言した事からも知れる様に、ロードラには運営する以上一定の曲がらないポリシーの類があったのだと思います。
特に。なるべく複雑な要素を入れない様にする。それは当初から何度も口にされていた事です。
例えばマップ表示をして欲しいとか、チャレンジでのエネミーの退治数を表示して欲しいとか、エネミーの状態異常を表示して欲しいとか、アクセの付け替えを楽にして欲しいとか。各種要望は何度も寄せられていた筈ですが、画面がごちゃごちゃすると初見でとっつきにくいから嫌だと言われた、と言う事でそれらへの一切対応は行いませんでした。
……解ります。確かに初見でぱっと見て、画面下方の移動パネルを押せば良いのだなと直ぐ知れる所が良くて、マップなど表示があれやこれやとあると狭いスマートフォンの画面が煩雑になって、ライトなユーザーの受けが悪くなると。
それは解ります、が、正直様々な要素が増えて来るとこれはただの怠慢だと感じられる様になりました。
チャレンジでエネミー撃破数と言う条件が出たり、エネミーが複雑なロジックで行動をする様になったりして来て思ったのは、「ライトなユーザーはそもそもその辺りの要素をやらんだろ」と言う事。
いえ、逆にライトなユーザーだからこそ、現状がどうなのかと言った要素を知る事が攻略に必要な情報になるでしょう。一瞬だけしか表示されないエネミーロジック表示とか、撃破数をいちいち数えて進むのとか、不親切極まりない。
画面が煩雑になると言うのならオプションでオンオフを出来る様にすれば良い。必要な人だけ見られる情報にすれば良い。
それらシステム改善の努力を怠って、ロジックやバフデバフの要素ばかりを追加するものだから、戦闘やスキルの噛み合わせは複雑化するのに見た目はシンプルな侭と言うちぐはぐな事が度々起こりました。
「こうだったからやらない」それも単なる言い訳だと感じられる程に。ゲーム性とUIまわりとの相性がどんどん悪くなって行ったのも、面倒臭い、と感じる人を増やした一因。
売り上げが下がったと言うのなら、高難度の詰め将棋にかかるユーザーの手間を省かず、マンネリをそう言った方法から解消しようともしなかった事にも原因がある筈です。
飽食すればするだけ、不自由で不便な環境に人は満足出来なくなるものですから。
*
例えば一冊の本を読む上で、ここから先を読むにはこの条件をクリアしなければならないとか、課金でその条件を緩和出来るとか、そう言った障碍があったらその本を読むのを已めて仕舞う人も居るでしょう。
そう言ったものを置かず、プレイヤー全員が平等にそして手軽に、ストーリーイベントやキャラクターの物語や能力を楽しむ事が出来た。それは他のソシャゲでは余り無い(わたしが知らないだけかもですが)ロードラの良点だったと思います。
唯一、公式本やラフデザインワークスでは、「買わないと」楽しめない要素がありましたが、それもたったの一冊の書籍と小冊子三冊分だけです。
分厚くてフルカラーの設定資料集などを買わないと手に入らない、なんて言うアイテムコードや裏設定も無く、手元のスマートフォンだけで概ねが完結出来ていた。
……だから、正直に申し上げて、勿体ない、としか思えない。
ありがとうございました、とか、お疲れ様でした、とか、もっと続けて下さい、とか、色々な言葉もある筈なのに、そう言ったものよりまず真っ先にそう出て来ました。
一年を待たずに消える作品も珍しくないこのソシャゲ業界で、オリジナル作品で有名絵師なし声優なしで四年も保って、どうしてここに来て自ら失速していったのか。
色々追加して売れなくてテコ入れして売れなくてあらゆる手を講じて売れなくて、と言った延命努力の気配もこの一年間程度にはまるで見えなく、どうして碌に何もしない侭で勝手に消えて行く事になって仕舞ったのか。
運営の、後出し他力本願四周年であるイラストパーティでの投稿数だけを見ても、潜在プレイヤーの多さやファンの想いは解り易いぐらいのものだった筈。
それが直接集金に繋がらなくてもそこから集金の手立てを講じれば良い。魅力的なキャラクターとストーリーとを追加して、皆の待ち望んでいるストーリーイベントの追加をすれば良い。UIまわりを改善して誰にでもプレイし易い環境を模索すれば良い。
だと言うのに、全く、それらの動きや努力を感じる事が出来なかったのが残念で堪らない。勿体ないと感じられて仕様がない。
ファンが見放す前に、運営がここまで築き上げたものを自ら手放したのは何故なのでしょうか。
運営出来ない程に人手に困っていたとか、スタッフの方が全員過労状態だったとか、予算が少なかったとか、想像しか出来ないから惜しむ事しか出来ない。
事情は一切解りません。どうしてなんだろう、と想像するより他にはありません。
どうして、ここまで育てた畑を棄てたのでしょうか。正直、素人考えでしかないのは承知の上で言えば、ロードラはまだ十分に売る事の出来たコンテンツだったと思うんです。
どうして、放置で畑の作物が枯れて仕舞う前に、何も手を打たなかったのか。打てなかったのか。
打つ気がなかったのか。
*
崩れたのは何からなのか、と言えば、マルチプレイなのかな、と邪推は出来ます。
予算を掛けてサーバ増強などを行ったものの、マルチプレイが直接集金に繋がらず負債を取り戻せなかったのではないか、と。そんな想像です。
そのマルチプレイも三周年ニコ生で発表された時には、ユーザーの大半がその斜め角度の実装に驚いたものでした。ランキングやレイドやマルチプレイが無いからロードラが好きだ、と言う人も多い中、どうして実入りの何も無い事の想像易いマルチプレイを実装しようと思い至ったのか…。
あの辺りから既にユーザーの要望とは逸れたハンドルを切り始めていたのかも知れません。ユーザーの望みや魅力的な新キャラと、何よりストーリーの進行だった。
謎の種明かしや今後の未来を皆見たかったし、待っていた筈なのに。
*
愛されていて、売れる要素のあったコンテンツに、こう言った小さな積み重ねで少しづつ破綻を呼び込んだ。そしてそれらを改善しようとはせず、場当たり的に高難度やVer2商法で上塗りしていこうとした。(この時点で既にサービス終了を見越していたのかも知れませんが)
キャラが、スキルが増えれば触れるだけ、高難度やチャレンジがゲーム性として増えれば増えるだけ、そのずれが拡がって行く事は直ぐに知れただろうに。
仮に、課金を要してもユーザーが求めていたものは何だったのか。それにもう少しで良いから気付いて欲しかった。
空白にされた17年後でもマルチプレイでも無く、そこにアンサーが欲しかった。
でも、要課金になるストーリーまわりの要素やユーザーの課金を促すランキングと言ったシステムを最後まで実装しなかった事には素直に感謝しています。
それで既存の住み易い、読み易い、ロードラのイメージを崩す事になるぐらいなら、確かにいっそ終わってくれた方が失望も未練も悔しさも残さずには済みます。
……でも、そこはやっぱりジレンマです。どうして「今」までのロードラを続ける事が出来なかったのか。そう思うと、もう少しぐらい貪欲になってくれても良かったのかも知れません。
ガチャにせよそれ以外の集金要素が無かった事にせよ、良心的過ぎたのでしょう。
良心的であって欲しいのに、売れる様に頑張って欲しかったとも思う。
矛盾していますが、この侭ロードラが終わって消えて仕舞う事を考えると、それも選択肢の一つだったのでは無いかと問いたい。
だからこそ、感謝よりも悲しいよりも、惜しい。
嘗て結構な額を課金した事に関しては、ここまで楽しませてくれて、遊ばせてくれて、読ませてくれた事で、損をしたとかそう言った気持ちは全く湧きません。
ただ、最後まで読みたかった。最後まで見たかった。最後まで知りたかった。最後まで追いたかった。
そう言う点では、「最後」を置いてくれるだけ感謝しなければならないのでしょう。
あなたの手に入れたものを無にはしない、ユニット図鑑を置いていってくれるだけ、感謝しなければならないのでしょう。
27日にラストクエストと銘打ったイベントが実装され、ロードラは風呂敷を無理矢理に畳む事になります。その事実は今更何を言った所で変わらない。惜しんでも悲しんでもお布施をしても変わらない事です。
いつかは来る終わりが、少し早く、でも予想通りに来たと言うだけ。
願わくば、その「最後の物語」がプレイヤーに読了の余韻をもたらす誠実なものでありますように。
道は、恐らく各プレイヤーたちの裡にこそ続くものなのだとは思いますが、それだけで棄てきれる、諦めきれる様なものなら、こんなにも長い時間を歩いて来なかったし、こんなにも喪失と落胆とに苛まれる事も無かった。