2007年から2022年。偽典から真典まで長かった…。
前作からも長かった。
発売と同時に購入していましたが、落ち着いて聞きたかったので暫く自主お預けをしたりしつつ、一ヶ月経つので今更の様に日記代わりに覚書でも。
「真典」は、矢張り時代の状況や流れもあってか、クラウドファンディングでの実現となりました。実現して下さっただけでありがたい限りです。
「儀典」でのフレーズが流れただけで泣きそうになる程度には。思わず一緒になって「記憶の名はー…」と歌って仕舞うぐらいには。
本当に好きなのですよ。
と言っても「儀典」のアンサーと言う訳ではなく、セクサリス・サーガの魔女篇とでも呼ぶ物語を完結させて終わる形式なので、星の記憶であるセクサリスの存在の回収ですね。
ジャケットも「儀典」はセクサリスではなくラフィルと隻眼の少年なので、「真典」と対にするとかそう言う意図は最初から無かったのでしょうけど。
一魔女一楽曲で詰めているので、一気に駆け足に片付けたなあと言う感じでしたが、完結の無い侭で終わらなくて本当に良かったなとは。
各曲で馴染んだフレーズを使うのほんと堪らないやつ…。
勝手に妄想考察勢としては、「儀典」の語り部だったミルリーナを回収するのかと勝手に思ってましたが流石にそれは無かった…。残念ですが既に滅んだ世界ゆえ。
セクサリスの「聲」を聞いたのはアナスタシアで「二人目」と言う話の様なので、一人目がミルリーナだったけれど、彼女はただ聲を聞いて滅びを紡いだだけで、異なった未来を創ろうとはしなかったのだろうと言う感じに脳内で補完しておきます…。
*
・好きな順(真典除く)
空導ノスタルジア:ヘビロテし過ぎてた。楽曲もビジュアル面も救われないのも好き。
黎明ローレライ:ヘビロテその2。曲の仕掛け全てが良い。アナザーの絵を聞き終わった後に見ると「うおお…」ってなる。
狂聲メリディエ:色々台無しにされつつ楽曲のクオリティとメインの旋律物語が好き。
葬月エクレシア:全てが生贄。不安定感凄いのが堪らない。
儀典セクサリス:ひたすら聞いてたし耳と心に残りまくっている。天使の歌声まで。
聖骸メロフォビア:ところどころ好き度が高い。説明物語が多いのが惜しい。
天巡メルクマール:三曲で解る悲劇。双子モチーフほんすこ。
蒼白シスフェリア:シルエラとのバトルの豪華さが堪らない。物語は…。
創傷クロスライン:九曲で壊れる恋愛と人生。序章みたいなもんと言うのがね…。
覚醒ノエシス:三曲で解る喜劇。貴族の父親が一番怖いよ。
深閑セグレート:余り繰り返せてないけど楽曲は好き。
告解エピグラム:十曲で救われるフィーナ。…の筈が…。
慟哭ルクセイン:ある意味一番救われて報われていない「少年」。
残響レギオン:全部説明が過ぎちゃってる気がして…。
*
ボカロや動画サイトとか無かった時代の、メディアとしての発売と言うリスクや手間を経て制作されると言う同人音楽界を土台に、素晴らしき物語と旋律たちとをこんなにも長い間に渡り紡いで下さった事には感謝を覚えずにはいられません。
音楽や音は耳にすると記憶やその時の情景も思い起こさせます。あの頃この曲たちを聞きながらああしてたこうしてた、と付箋の様に思い出しては浸りつつ、物語の終焉を今暫し堪能してます。
…そういや今になって思えば、ピクセルビーさんはけろ枕関連でお名前に馴染みがありましたねぇ…。