良いセンスだ
グルトクエもといクロノさんの華麗な潜入捜査グルトVS死血を食い止めろ!編、一度しか受諾出来ないクエストがあるのがなんか…なんだろうこの、モヤっとした感。な #ロードラ 。
ストーリーの考察とか妄想とかは一個前の記事で。
【という訳でまとめになってないまとめ】
鬱とか残酷とか猟奇とか……過剰反応する程にアレではないですし、個人差で感じ方はあると思います。でもこれだけは言いたい。
ナズナさん、夢オチにしてまでLIVE死に様更に過剰装飾Verをもう一回やる必要あったんでしょうかね…??
惨い犠牲を乗り越えて更なる戦いの決意を!…と言う意図があったとしても、前回までのあらすじノリでこれは止めて頂きたかったですはい…。
無惨な彼女の犠牲を乗り越える、事を演出したいだけなら他になんぼでもガイド力で出来ただろうに…。お陰で【終わりの彼方】は早々ダメージが大きいスタートとなりました…。
一言で言えば本当に、一度だけでもアレだったのに「二度もやる必要あったの?」に尽きます。
死を乗り越えて奮起するんじゃなくて、逆に無惨な死に様を辱められてる気分になりませんかねえ…。しかもナズナさん自身完全に死に要員な訳で。
ロードラ=鬱みたいな認識は割と皆さん共通でお持ちとだとは存じてますが、今まではストーリーの、ページの行間の中にて行われていた事ですよね。機王とか良い例で。公式本などでも補完されましたが、あの一連の物語を詳細に全てテキストに書き起こしたら、そら思わず事実の描写としても精神的にも目を覆いたくなる様な小説が一本出来上がる事でしょう。
アルトリウスとエンゼリカの悲劇>エンゼリカ機械化>そして…。の経緯は、サービス開始時の最初期から(1.0.2前)、ストーリーやビジュアルで「ま、まさかこれって…」と思わせる要素でした。(クトゥール討伐隊でも似た様な感覚はありましたがここでは割愛)
初めて目にした時は英雄エンゼリカと[機王]ASmk2の、野良の方のプリスクを何度も見比べて、他にこの事を語る物語を持つキャラはいないかと探し回ったり、簡単な相関図を作ったりしたのも(メモ書きでしたが)、偏に『想像の余地』に可能性を見出していたからだと思います。
クエスト中に語る要素は何もなく、ストーリーの僅かな文章「騎士王に対しての殺意は~」「彼はその強さゆえに彼自身の最愛の人を亡くす~」と、[機王]ASmk-2の英雄エンゼリカに酷似した外見。
たったこれだけの要素でも、想像と世界が膨らみ、確定されていないけれど半ば確定の、”機械化されたエンゼリカ”の身に起きた悲劇、アルトリウス側とミハエル(当時は小物臭凄かったですが)との確執。各ユニットのストーリー同士がパズルの様に結びついて行く事が、ユニット(書)入手、或いは野良フレンドの提供と相俟って上手いことシナジーを与えてくれていました。
プレイヤーが増えて、どんどん新しい楽しみを提供しなければ飽きられて仕舞う、自転車操業にも似た流転のソシャゲ世界の中で、”ただユニットを育ててパネルを繋いで敵を倒して新しいユニットを入手する”だけの『ゲーム』に、読み解く『ストーリー性』を提供してプレイして貰う様にしている、そのスタンスは変えずその為の工夫を毎回考える、開発者様方の苦労は察するに余りあります。
ユニットが欲しくてプレイするのか、そのユニットに因ってストーリーを深く知りたいのか。或いは単なる惰性なのか。プレイヤーの要望や『客層』を考えたゲームデザインにして行く。
その答えの一つが、”ロードラと言う名の物語を一人一人有料ガチャで提供して行くのではなく、群像劇の一場面一場面にスポットをイベントクエスト毎に与えて、ドロップしたユニットで物語を提供する”と言った形式になったのだと思っています。和ノクニ辺りからこの流れですね。
ただこれも、低確率過ぎると文句を言われる。(チャレンジなどで)無償提供すると、似たスキルのガチャ限定キャラを苦労して引き当てた人に文句を言われる。イベント期間の長さや他のイベントクエストと被った時にも文句が言われる。再配信のタイミング次第でも、前回水晶使いまくったのにと文句を言われる。
……悩ましいと思いますホント。無償提供ユニットだからと言っても、作る側は本気で描いて考えてちゃんと動かして作っている労がある訳なので、一回読んだら使って貰えない、本棚の片隅の書になって仕舞うのも(ユニットBOX拡張は促せますが)悲しいでしょうし。何より無償提供だからと手を抜いたデザインや性能のユニットだと皆読む気さえも失せて仕舞うでしょうし。
(今回のギースはその点上手く『読む気』の湧く構成だと思います。ユニット性能がネタなのも併せて)
ゲーム的、な感想で言えば、難易度調整の面はなかなか絶妙ではないかと思います。少しづつ高まるエネミーの強さの危機感。いつものアイツらが激おこモードで襲いかかって来る厄介さや屈辱。想像以上のダメージの驚き。時期的に覚醒PTなどで舐めプするとエラい目に遭う事は請け合い。
四人で結構ガッチリいかないとキツいかな…となった時点で、六人PTの解禁。クリストフ(元凶)を撃破後の余談と、穏やかになる風景と難易度。謎の残るオチ。
スタミナ回復の合間の想像に費やした時間もあって、一日かけてゲームを楽しんだ感がありました。
ちょっと逸れかかりましたが。
ある程度の設定や構想があれど今のロードラは、基本的に風呂敷を拡げては後出しして、最後のページは糊付けされていて剥がれない、と言う形になって仕舞っている事は否めないと思います。
推理小説の最初に記された登場人物紹介がどんどん増えていって、本編の殺人事件の捜査の中で様々な人の群像劇に触れて行くけどそれが本編の事件の手がかりになるのかならないのかは判然としない。そんなイメージです。……却ってややこしい喩え。
ぶっちゃけると、推理小説の犯人の、フーダニットとホワイダニットが半端に明かされない……と言うのは読者の想像力を物凄く掻き立て、気になって堪らない事です。(未完成、中途半端、丸投げ、などと取れる事でもありますが)
結末の無い続刊中の物語が一番面白いのは間違いありません。その物語に読者が愛着を抱けば抱くだけ。
故に風呂敷がとんでもない大きさになっても、未回収のエピソードがあっても、コレ具体的にどうなったんだろう…?と言う妄想の余地が残る、ロードラと言う物語は、ゲームを『プレイ』よりも『読みたい』人にとっては離れ難いものになる訳です。
ただ、読ませる原動力として、あらゆる工夫や苦労を重ねねばならないと言うのは、前述の通り。
無課金になっても、もう他のゲームの方が面白いからとプレイしなくなっても、ちょっと調べればストーリーやキャラクターは有志がWikiなどにまとめてくれますし。
そんな中で『読ませる』、プレイさせる、出来ればお金も落として頂く、そんな工夫に毎回尽力しているだろう想像は易いです。
だので、今回のグルトクエストの一連の物語は、メインディッシュの味付けである肝心のガイド機能に因る不備の問題や首を捻りたくなる演出の問題など、難点は些少ながらあれど、『読ませる』楽しさに特化していた気がします。そう言う意味では、お金にはならないかも知れませんが、読んでいるプレイヤーから見れば成功であったと思います。
音楽で。クエスト毎の内容で。ガイドの台詞で。PT人数増加のタイミングで。討伐数システムを物語の進捗にその侭組み込んだ演出で。ユニットそのものの『書』で。
そして、想像を未だ残せる、推察の余地ある(悪く言えば風呂敷を放置で)終わり方。
クエストのフラグ、一度しかプレイ出来ないクエスト、別端末で複数アカウントを作成して読み直そうにもクエストそのものの難易度が結構に高め設定。この辺りも問題だとは思います。つーかいっそスペシャルエリア配信で良かったんじゃないの感。
ドロップの可能性が無いと言う意味では後腐れはありませんし、読み終わった書は消えて仕舞ったんだなとか思うしかないですが…。
ここで冒頭に戻りますが。
風呂敷を拡げすぎて含みを持たせる事で、プレイヤーの想像力やプレイ意欲、読みたいと思わせる所を確かに引き出してはいます。
演出も臨場感が増して、読んでプレイしていて程良い緊張感や、思わずスタミナ回復をしたくなる没入感もありました。
最初期のロードラでは、数行のストーリー、そしてビジュアルと言う、プレイヤーが考えるも見ないも自由と言った『パズル』だけでも充分にワクワク出来ました。今もそれは変わりません。
最近のロードラは、風呂敷を無理に拡げて、まだ見ぬキャラたちの群像劇や見えない設定で繋ぎ止めようとする感が前面に出すぎで、ストーリーを読んだ時に「また名前出のみの新キャラや新設定か…」となる感が非常に多い気がします。
(とは言え初期のロードラでは、「咎人って何なんだ。ただのクロノクルセイドネタか?」とかなる要素だらけだったのも間違いないですが)
後付け後付けで(制作側に風呂敷の全体像があれども)伏線を張りすぎて、設定だけを出し過ぎて、世界観だけ壮大で倒れる手合いの、『なんか凄い強いキャラ』が乱発し過ぎの、創作初心者の話みたいになっていると言うか…。
ストーリーの文字サイズがどんどん小さくなって、文章量が増えているのもその顕著な傾向。(少ない文章で語れる、行間の想像力ってのもあると思うんですよ…)
後出し後出しで関係が出来て行くから、キャラ間のストーリーを摺り合わせるパズル感も欠けて来ているし。まあそれ自体は別段購買意欲にはならんでしょうしねえ…。
あちこちで群像劇要素が固まっても、その間、世界設定そのものの下地が実は未だスカスカと言う、どこぞの物理を上げて殴ればいいゲームみたいな雰囲気になっていると言うか…。
新しいキャラや設定を出す前に、中途半端に切れてるあちこちの補完から初めては貰えないもんかと…。あんまり風呂敷壮大過ぎると零れ落ちてイヤになる人増える絶対。
どこぞの彼岸島みたいにどんどん世界の版図が拡がると言うか訳の解らない意味で設定だけが拡がってる感じです。…まああっちは天然ギャグとして突き抜けちゃった感はするんでそれはそれ…。
天空イベントが来た時、レアガチャユニットもそちらを意識した面子だったのもあって、天空大戦(?)の群像劇を、ガチャ限ユニット含めて語ってくれるのかと思いきや、なんか全員投げるだけ投げてその侭だし…。仮に全員覚醒したとして語りきれそうにないし。
天空の投げっぷりは存外酷いと思います。同時期のガチャ限ユニットも含めて、新種族や新世界が拡がったのに説明ほぼゼロ。
*
えーと長くなりましたが何を言いたいかと言うと。
・グルトクエスト死血編は演出なども併せて、難点もあれど、総評としては面白かった。
・開発の皆様、これからも創意工夫でお願いします。毎回こういうクエストをとは言いませんがこう言う強烈なアクセントの演出をプレゼントされるのは、ゲーム的なテコ入れにもなって良いかと。
・でも初期のロードラの言葉少なな部分、世界の一部分の話でも充分読み応えや楽しさはあったので、風呂敷拡げ作業も程々にしては如何でしょうか…。想像の余地、と、伏線らしきものへの妄想、とは似て非なるものです。
・覚醒覚醒アンド覚醒(と図鑑埋め)と言うエンドコンテンツをそんな一斉放出しないでも良いんで、もうちょっと生き急がない、稼ぎにもなるようなならんような、最初のグルトクエみたいなチャレンジやガイドの雰囲気を味わう様なクエストで世界観の空白を埋めたりとか…駄目ですかね。
××村をドラゴンが襲撃!通りすがりに助けよう!的な箸休め微稼ぎ風クエストで、ガイドは名も無き村人とかで、王国についてを語ってくれるとかそういう感じで。ボスや金スラはDXとか超悪とか素材になるものをドロップ。敵の数が多いエリアでもあれば覚醒マラソンランナーにも有り難い。
・ていうかVer.1.0.6組(あまてらすやフラウ)は未だドロップユニットになっていないガチャ限なんですが…、このタイミングを狙ってレアガチャで1.0.2~6の辺りのユニットを放出したりする集金計画でもあるのかしら。
……アレ?最後までケチついてる様に見えなくもないけどまあそんな感じ。
基本信者体質且つ精神なので、否定しつつも誉めます。誉めつつも否定して、でも肯定します。痘痕も靨ですから。
ストーリーの考察とか妄想とかは一個前の記事で。
【という訳でまとめになってないまとめ】
鬱とか残酷とか猟奇とか……過剰反応する程にアレではないですし、個人差で感じ方はあると思います。でもこれだけは言いたい。
ナズナさん、夢オチにしてまでLIVE死に様更に過剰装飾Verをもう一回やる必要あったんでしょうかね…??
惨い犠牲を乗り越えて更なる戦いの決意を!…と言う意図があったとしても、前回までのあらすじノリでこれは止めて頂きたかったですはい…。
無惨な彼女の犠牲を乗り越える、事を演出したいだけなら他になんぼでもガイド力で出来ただろうに…。お陰で【終わりの彼方】は早々ダメージが大きいスタートとなりました…。
一言で言えば本当に、一度だけでもアレだったのに「二度もやる必要あったの?」に尽きます。
死を乗り越えて奮起するんじゃなくて、逆に無惨な死に様を辱められてる気分になりませんかねえ…。しかもナズナさん自身完全に死に要員な訳で。
ロードラ=鬱みたいな認識は割と皆さん共通でお持ちとだとは存じてますが、今まではストーリーの、ページの行間の中にて行われていた事ですよね。機王とか良い例で。公式本などでも補完されましたが、あの一連の物語を詳細に全てテキストに書き起こしたら、そら思わず事実の描写としても精神的にも目を覆いたくなる様な小説が一本出来上がる事でしょう。
アルトリウスとエンゼリカの悲劇>エンゼリカ機械化>そして…。の経緯は、サービス開始時の最初期から(1.0.2前)、ストーリーやビジュアルで「ま、まさかこれって…」と思わせる要素でした。(クトゥール討伐隊でも似た様な感覚はありましたがここでは割愛)
初めて目にした時は英雄エンゼリカと[機王]ASmk2の、野良の方のプリスクを何度も見比べて、他にこの事を語る物語を持つキャラはいないかと探し回ったり、簡単な相関図を作ったりしたのも(メモ書きでしたが)、偏に『想像の余地』に可能性を見出していたからだと思います。
クエスト中に語る要素は何もなく、ストーリーの僅かな文章「騎士王に対しての殺意は~」「彼はその強さゆえに彼自身の最愛の人を亡くす~」と、[機王]ASmk-2の英雄エンゼリカに酷似した外見。
たったこれだけの要素でも、想像と世界が膨らみ、確定されていないけれど半ば確定の、”機械化されたエンゼリカ”の身に起きた悲劇、アルトリウス側とミハエル(当時は小物臭凄かったですが)との確執。各ユニットのストーリー同士がパズルの様に結びついて行く事が、ユニット(書)入手、或いは野良フレンドの提供と相俟って上手いことシナジーを与えてくれていました。
プレイヤーが増えて、どんどん新しい楽しみを提供しなければ飽きられて仕舞う、自転車操業にも似た流転のソシャゲ世界の中で、”ただユニットを育ててパネルを繋いで敵を倒して新しいユニットを入手する”だけの『ゲーム』に、読み解く『ストーリー性』を提供してプレイして貰う様にしている、そのスタンスは変えずその為の工夫を毎回考える、開発者様方の苦労は察するに余りあります。
ユニットが欲しくてプレイするのか、そのユニットに因ってストーリーを深く知りたいのか。或いは単なる惰性なのか。プレイヤーの要望や『客層』を考えたゲームデザインにして行く。
その答えの一つが、”ロードラと言う名の物語を一人一人有料ガチャで提供して行くのではなく、群像劇の一場面一場面にスポットをイベントクエスト毎に与えて、ドロップしたユニットで物語を提供する”と言った形式になったのだと思っています。和ノクニ辺りからこの流れですね。
ただこれも、低確率過ぎると文句を言われる。(チャレンジなどで)無償提供すると、似たスキルのガチャ限定キャラを苦労して引き当てた人に文句を言われる。イベント期間の長さや他のイベントクエストと被った時にも文句が言われる。再配信のタイミング次第でも、前回水晶使いまくったのにと文句を言われる。
……悩ましいと思いますホント。無償提供ユニットだからと言っても、作る側は本気で描いて考えてちゃんと動かして作っている労がある訳なので、一回読んだら使って貰えない、本棚の片隅の書になって仕舞うのも(ユニットBOX拡張は促せますが)悲しいでしょうし。何より無償提供だからと手を抜いたデザインや性能のユニットだと皆読む気さえも失せて仕舞うでしょうし。
(今回のギースはその点上手く『読む気』の湧く構成だと思います。ユニット性能がネタなのも併せて)
ゲーム的、な感想で言えば、難易度調整の面はなかなか絶妙ではないかと思います。少しづつ高まるエネミーの強さの危機感。いつものアイツらが激おこモードで襲いかかって来る厄介さや屈辱。想像以上のダメージの驚き。時期的に覚醒PTなどで舐めプするとエラい目に遭う事は請け合い。
四人で結構ガッチリいかないとキツいかな…となった時点で、六人PTの解禁。クリストフ(元凶)を撃破後の余談と、穏やかになる風景と難易度。謎の残るオチ。
スタミナ回復の合間の想像に費やした時間もあって、一日かけてゲームを楽しんだ感がありました。
ちょっと逸れかかりましたが。
ある程度の設定や構想があれど今のロードラは、基本的に風呂敷を拡げては後出しして、最後のページは糊付けされていて剥がれない、と言う形になって仕舞っている事は否めないと思います。
推理小説の最初に記された登場人物紹介がどんどん増えていって、本編の殺人事件の捜査の中で様々な人の群像劇に触れて行くけどそれが本編の事件の手がかりになるのかならないのかは判然としない。そんなイメージです。……却ってややこしい喩え。
ぶっちゃけると、推理小説の犯人の、フーダニットとホワイダニットが半端に明かされない……と言うのは読者の想像力を物凄く掻き立て、気になって堪らない事です。(未完成、中途半端、丸投げ、などと取れる事でもありますが)
結末の無い続刊中の物語が一番面白いのは間違いありません。その物語に読者が愛着を抱けば抱くだけ。
故に風呂敷がとんでもない大きさになっても、未回収のエピソードがあっても、コレ具体的にどうなったんだろう…?と言う妄想の余地が残る、ロードラと言う物語は、ゲームを『プレイ』よりも『読みたい』人にとっては離れ難いものになる訳です。
ただ、読ませる原動力として、あらゆる工夫や苦労を重ねねばならないと言うのは、前述の通り。
無課金になっても、もう他のゲームの方が面白いからとプレイしなくなっても、ちょっと調べればストーリーやキャラクターは有志がWikiなどにまとめてくれますし。
そんな中で『読ませる』、プレイさせる、出来ればお金も落として頂く、そんな工夫に毎回尽力しているだろう想像は易いです。
だので、今回のグルトクエストの一連の物語は、メインディッシュの味付けである肝心のガイド機能に因る不備の問題や首を捻りたくなる演出の問題など、難点は些少ながらあれど、『読ませる』楽しさに特化していた気がします。そう言う意味では、お金にはならないかも知れませんが、読んでいるプレイヤーから見れば成功であったと思います。
音楽で。クエスト毎の内容で。ガイドの台詞で。PT人数増加のタイミングで。討伐数システムを物語の進捗にその侭組み込んだ演出で。ユニットそのものの『書』で。
そして、想像を未だ残せる、推察の余地ある(悪く言えば風呂敷を放置で)終わり方。
クエストのフラグ、一度しかプレイ出来ないクエスト、別端末で複数アカウントを作成して読み直そうにもクエストそのものの難易度が結構に高め設定。この辺りも問題だとは思います。つーかいっそスペシャルエリア配信で良かったんじゃないの感。
ドロップの可能性が無いと言う意味では後腐れはありませんし、読み終わった書は消えて仕舞ったんだなとか思うしかないですが…。
ここで冒頭に戻りますが。
風呂敷を拡げすぎて含みを持たせる事で、プレイヤーの想像力やプレイ意欲、読みたいと思わせる所を確かに引き出してはいます。
演出も臨場感が増して、読んでプレイしていて程良い緊張感や、思わずスタミナ回復をしたくなる没入感もありました。
最初期のロードラでは、数行のストーリー、そしてビジュアルと言う、プレイヤーが考えるも見ないも自由と言った『パズル』だけでも充分にワクワク出来ました。今もそれは変わりません。
最近のロードラは、風呂敷を無理に拡げて、まだ見ぬキャラたちの群像劇や見えない設定で繋ぎ止めようとする感が前面に出すぎで、ストーリーを読んだ時に「また名前出のみの新キャラや新設定か…」となる感が非常に多い気がします。
(とは言え初期のロードラでは、「咎人って何なんだ。ただのクロノクルセイドネタか?」とかなる要素だらけだったのも間違いないですが)
後付け後付けで(制作側に風呂敷の全体像があれども)伏線を張りすぎて、設定だけを出し過ぎて、世界観だけ壮大で倒れる手合いの、『なんか凄い強いキャラ』が乱発し過ぎの、創作初心者の話みたいになっていると言うか…。
ストーリーの文字サイズがどんどん小さくなって、文章量が増えているのもその顕著な傾向。(少ない文章で語れる、行間の想像力ってのもあると思うんですよ…)
後出し後出しで関係が出来て行くから、キャラ間のストーリーを摺り合わせるパズル感も欠けて来ているし。まあそれ自体は別段購買意欲にはならんでしょうしねえ…。
あちこちで群像劇要素が固まっても、その間、世界設定そのものの下地が実は未だスカスカと言う、どこぞの物理を上げて殴ればいいゲームみたいな雰囲気になっていると言うか…。
新しいキャラや設定を出す前に、中途半端に切れてるあちこちの補完から初めては貰えないもんかと…。あんまり風呂敷壮大過ぎると零れ落ちてイヤになる人増える絶対。
どこぞの彼岸島みたいにどんどん世界の版図が拡がると言うか訳の解らない意味で設定だけが拡がってる感じです。…まああっちは天然ギャグとして突き抜けちゃった感はするんでそれはそれ…。
天空イベントが来た時、レアガチャユニットもそちらを意識した面子だったのもあって、天空大戦(?)の群像劇を、ガチャ限ユニット含めて語ってくれるのかと思いきや、なんか全員投げるだけ投げてその侭だし…。仮に全員覚醒したとして語りきれそうにないし。
天空の投げっぷりは存外酷いと思います。同時期のガチャ限ユニットも含めて、新種族や新世界が拡がったのに説明ほぼゼロ。
*
えーと長くなりましたが何を言いたいかと言うと。
・グルトクエスト死血編は演出なども併せて、難点もあれど、総評としては面白かった。
・開発の皆様、これからも創意工夫でお願いします。毎回こういうクエストをとは言いませんがこう言う強烈なアクセントの演出をプレゼントされるのは、ゲーム的なテコ入れにもなって良いかと。
・でも初期のロードラの言葉少なな部分、世界の一部分の話でも充分読み応えや楽しさはあったので、風呂敷拡げ作業も程々にしては如何でしょうか…。想像の余地、と、伏線らしきものへの妄想、とは似て非なるものです。
・覚醒覚醒アンド覚醒(と図鑑埋め)と言うエンドコンテンツをそんな一斉放出しないでも良いんで、もうちょっと生き急がない、稼ぎにもなるようなならんような、最初のグルトクエみたいなチャレンジやガイドの雰囲気を味わう様なクエストで世界観の空白を埋めたりとか…駄目ですかね。
××村をドラゴンが襲撃!通りすがりに助けよう!的な箸休め微稼ぎ風クエストで、ガイドは名も無き村人とかで、王国についてを語ってくれるとかそういう感じで。ボスや金スラはDXとか超悪とか素材になるものをドロップ。敵の数が多いエリアでもあれば覚醒マラソンランナーにも有り難い。
・ていうかVer.1.0.6組(あまてらすやフラウ)は未だドロップユニットになっていないガチャ限なんですが…、このタイミングを狙ってレアガチャで1.0.2~6の辺りのユニットを放出したりする集金計画でもあるのかしら。
……アレ?最後までケチついてる様に見えなくもないけどまあそんな感じ。
基本信者体質且つ精神なので、否定しつつも誉めます。誉めつつも否定して、でも肯定します。痘痕も靨ですから。